
今宵はオスタラサバトのやり方について。
3月20日頃の春分の日をオスタラといいます。
植物が芽吹き命が育まれるこの季節に感謝を捧げる魔女の祝祭の儀式です。

オスタラでの女神と男神
世界の全てを統べる女神は、オスタラでは貴婦人(処女)の相になり、若い君主(陽神の男神)と出会います。
ここで情熱的な恋が芽生え、大地のすべての動植物の種は芽吹き、徐々に昼の時間が長くなっていきます。
私たちは寒い冬を乗り越えて、こうしてまた暖かい春が来ることを喜び、太陽の復活によって新たな再生が巡ることに感謝を捧げます。
春に植えられた種が芽吹き、夏に成長し、秋に収穫できるように願いを込めます。
オスタラの祭壇の飾り方
事前に祭壇を用意します。サバトのテーマカラーを使い、季節の飾りやハーブと供物、四大属性を配置します。
オスタラを表す象徴物や食べ物
- 春の花や卵をメインに飾ります
- パステルカラーのキャンドル(特にすみれ色、ピンク色、黄色など)
- 土の入ったボウルを用意します
- 羊皮紙と鳩の血のインクを用意します
- オスタラのお香(ジャスミンやパチュリ)を調合します
- オスタラの供物を捧げます
(ホットクロスバン(パン)、デビルエッグ、ハム、蜂蜜入りワインを食べます
他にもケシの実のケーキやバナナナッツブレッド、豆やパイナップルを食べたりします) - 日本だったら桜や梅はいかがでしょうか。(桜餅や梅の花の枝など…)
祭壇の一例
わたし含め生徒・弟子の魔女さんたちが毎回行っているサバトですが、いつも決まったやり方ではないのです。 以下は、祭壇を準備するにあたって参考になれば。

- 赤とピンクのキャンドル(火)
- 聖杯×2組(水)
- 香炉(風)
- ペンタクルと水晶と土の入ったボウル(土)
- 信仰のシンボルはケルティッククロス
- 供物は花(花瓶)
- 2017年の黒猫魔術店オスタラより

- キャンドル(火)
- 聖杯、聖水、大釜(水)
- 香炉、箒(風)
- ペンタクル、土、塩、種(土)
- 供物は、ホットクロスバン、クッキー、ハム、ゆで卵、林檎ジュース、花(花瓶)
- 2017年ブレーメンオスタラサバトより

- キャンドル(火)
- 聖杯と大釜(水)
- 香炉、オイルバーナー、箒(風)
- ペンタクル、水晶(土)
- 信仰のシンボルはケルティッククロス
- 供物はホットクロスバン、クリームパン、クッキー、ウェルチ、お花(ドライ)と桜の枝(花瓶)
- 2018年の黒猫魔術店オスタラサバトより

- キャンドル(火)
- 聖杯、大釜(水)
- 香炉、オイルバーナー、箒(風)
- ペンタクル、(土)
- 信仰のシンボルはケルティッククロスとガネーシャ(多神教なので良しとして)
- 供物、食べ物はここにはありませんが、ハーブを奉納しています。
- 2019年の黒猫魔術店オスタラサバトより
- 2021年黒猫魔術店のオスタラ
みんなができる簡単なオスタラ
- 花やつぼみを身に付ける
- 花やドライハーブを浮かべて入浴する
- 花や鉢植えを祭壇や玄関に飾る
- 緑が多い場所を散歩する
- 種を植える
- 種や花、キャベツ、卵を調理したものを食べる
オスタラのウィッチクラフト
実際の儀式
こちらはサバトの道具を購入するにあたり、説明書から一部を抜粋して記載しております。
詳細のやり方は説明書(note有料記事)をご覧ください。
「片付け」について
サバトで使った供物は人間が食べるようにします。
儀式終了時、または次のサバト前までには、祭壇のキャンドルや道具は適宜分別して捨てます。
大釜の中に残ったロウや水、ハーブなどが入っている場合はすぐに綺麗に片付けます。
しかし次のサバトまでキャンドルや祭壇はそのままという人もいます。
またサバトで使用したキャンドルや、奉納したハーブは神聖な力があるとされ、お守りにする人もいます。
キャンドルは瞑想時や特別な日のディナーテーブルに使用することができます。
(ただしキャンドルマジック等の願掛け魔術の儀式ではキャンドルは新調しなければなりません)
オスタラのグッズいろいろ
-
ミニテーパーキャンドル【単品2本1組】全7色 スターチャイルド製¥880
-
魔法円の召喚と退去の儀式のやり方と考察¥1,000
-
五芒星小儀式のやり方と考察¥1,000
イースター(復活祭)の意味
イースター(復活祭)は、キリストが死後3日にして蘇ったことを記念して、春の芽吹きなど(自然の蘇り)をお祝いしようというお祭りです。
春分の後の最初の満月に次ぐ日曜日、が復活祭になります。
卵料理を食べたり、子供たちがペイントしたエッグ探しゲームをしたりして、復活した自然や動物など、恵みを与えてくれるすべてのものに感謝しまた支えてもらう。
五月祭りが日本では盛ん
因みに復活祭の後にくる五月祭も復活祭と似たような意味合いです。
また、ハロウィンが収穫祭(刈り取り)対になっています。
このように西洋魔術では刈り取りと種まきは生と死を表し、一年とはそのサイクルであり、一生とはそれを繰り返すサイクルだ、と考えられています。
ですので自然のこういったサイクルをお祝いし感謝する事は所謂「ラッキー」を呼び寄せる行為と同等なのだと、私の先生(指導霊)も仰っています。
(逆に言えば、これを怠ればアンラッキー体質になるということです。)
日本でも、田植えの時期(5月頃)に、その地域でのお祭りがありますよね。
そして秋には実りを刈り取って神社などに奉納しますよね。
昔から日本もそうして自然信仰の民族だったのですが、現代ではそれも薄れてきたように思います。
私たちの体を支えてくれているのは、植物であり動物たちで、実りをもたらしてくれるのだと、
小さい時期から教わり伝えゆかねばならぬのに。
その点では、エッグ探しゲームで子供にも楽しい行事として習慣化してていいですよね。
受苦節の意味
また、もう一つご紹介したいのが受苦節について。
我々魔女は、この期間を大事にし、これを実行しています。
解りやすく日にちを出しますと、イースター前の46日間を受苦節といって(だいたい2月中旬から4月初旬までの期間)キリストの死と受難を思い、悔い改め、試練、反省、祈りの為に過ごす期間があります。
この時期は卵、肉、油、乳製品を断ちます。
普段食べているものが食べられない、ということに気付き、それがどんなに大事な恵みなのかを再確認するためです。
それによってより自然に感謝をし、普段から健康的な肉体と精神を鍛え上げていこうと考えます。
またこの時期は誰でも、何かと動きが鈍くなる所謂「冬眠」の時期なのです。
皆さんの体が、本能的に休息を必要とする時期なのですよね。
ですからこの時期に無理をしようとしたりすれば、事象として「動けないようにする力」が働くでしょう。
押しても引いても動かない時は、無理をせずに休むべきなのですよ。
また受苦節の前日は、マルティグラ(通称パンケーキの日)といいます。
パンケーキの中に色々な豪華な食材を入れて食べる…晩餐の日になりますよ。
日本人的にはお好み焼きですね。
受苦節は今でも受け継がれている処は少ないのですが、パンケーキの日は今でも残っているので
ぜひ豪華にパンケーキでも焼いてみてはいかがでしょうか。
そして来る復活祭に向けて、受苦節の間私たちはその感謝の準備をしましょうね。
貴方は何を復活させたいですか?
体? 心?
芽吹くこの時期は生命力もより強く感じられる季節です。
受苦節で休んだ体や心が、だんだんと春になって目を覚まして復活します。
この時期に何を復活させたいか、感謝と一緒に考えてみましょうね。
感謝をすることによって自然の力を味方にし、願いを叶えましょう。