改革と時代・情報の星
天空の星と言われウラヌス神が司る、改革の星、天王星…。
ここでは惑星のパワーを取り入れた魔術儀式を行ったり、占星術で読み解いたりする人のための「天王星」の意味をまとめていきます!
天王星の科学的知識
- 天王星(Uranus)は、木星・土星に次いで3番目に大きな惑星です。
- 主成分はガスと氷でできています。
- 大気は8割が水素、ヘリウム、メタンです。
- 内部は岩石と氷、水、メタン、アンモニアのマントルです。
- 天王星は黄道面に対してほぼ真横に傾いています。その理由はわかっていません。
- その影響として、天王星では42年間、昼・または夜が続きます。
- 公転周期は約84年です。地球から見ると、ひとつの星座に約7年います。
- 天王星の磁場中心は60°自転軸から傾いているため、地球と同じ磁場の強さですが、大きく変動すると考えられます。
- 地球に近づいた時には肉眼で観測できます。
天王星のあれこれ
- 質量…天王星1個=地球15個
- 重力…地球で体重30kg=土星で26.7kg
- 自転軸の傾き…97,9°(反時計周り)
- 磁場強度…0,23ガウス(地球の0,75倍)
- 太陽からの距離…28.75億km
- 軌道の傾き…1,028°
天王星に関する神話
ギリシャ神話では、ガイアから生まれた息子の一人が巨神のウラヌスです。今日の主人公。
ガイアから生まれたのに、同時にガイアの夫でもあり、彼との間に12人の子を設けこれがオリュンポス12神になります。
ただその中で容姿が気にくわなかった怪物ヘカトンケイルらを奈落であるタルタロスに幽閉してしまいます。
神様って自分の子供に対して結構スパルタ。
これに激怒したガイアが末っ子クロノスに命じて、釜でウラヌスの男根をパイプカットしてしまった話が一番有名ですね。
この時の血からはエリニュス、ギガス、メリアスなどの神・巨人・精霊が生まれています。
あとパイプカットされたものが海に落ちて泡になったところから、皆大好きビーナス(アフロディーテ)が生まれています。
神話あるあるですが、生まれ方が物凄いですよね(笑)。
ガイアが母なる地球・大地ならば、ウラヌスは父なる天空・宇宙・天体を司るといいます。
魔女の観点で見れば女神と男神にあたる神々という見方もできます。
ウラヌスは昼(太陽)を司り、彼がガイアと交わるためにニュクス(夜)があるとされました。
やっぱり末っ子が父を超えていく、世代交代物語。
クロノスもウラヌスのパイプカットの際に、「おまえもいつか子供に王位を奪われるぞ!」と言い残されています。
実際に息子のゼウスと大怪獣戦争を引き起こすのですが、それはまたしばらく経ってからのお話。
天王星に関する魔術的能力
天王星は、因習的な物事を改革する能力を持ちます。
ウラヌスとクロノスの世代交代のように、古きものを新しくすること…それはウラヌスが司る天空の時の流れそのものです。
また、地母神であるガイアが振り下ろした釜は、死神の持つ釜と同じ「変化」を意味します。
時の流れ、時代の移り変わりは徐々に変化していきます。
老いない人はいないし、皆成長に向かっていくことが本来の定めです。
そのために、天王星は「新たな天空の風(アイディア)」をまとっています。
天王星の加護は、広大な宇宙に繋がっています。
創造神やそのエネルギーの源である宇宙から、ダイレクトに脳内にアイディアが沸いてくることでしょう。
天王星自体も、横に傾いていたり、昼が42年間も続くだなんて、人間が予想できたでしょうか!
全く新しいやつだ!いまだにその理由はわかっていません。
占星術ではよく7年毎のスパンで時代や性格、成長や目標が変わるといいます。
天王星の周期も、地球から見るとひとつのサインの中に7年居続けることになります。
実際に時代を見てみるとその7年の間に少しずつ流行りが変わったり、政治や思考が変わったりと、変化していきます。
またウラヌスは天体(太陽)なので、縦横無尽に空を駆け抜けています。
新しい情報を仕入れてくるのが上手で、うまく自分の生活に取り入れていきます。
水瓶座の人は天王星の守護を持ちますが、風変わりで話し上手でフリーランスな感じがしますよね。
タロットカードのフールも表すように、最先端を生き抜く強者なのです!
また愛情もべったりというよりかは、少しドライ…というより博愛です。
そりゃ母親を妻にしちゃうウラヌス様ですから…神話研究でも同性愛なのでは?との説もありますし。
対照表・天王星
- 天王星…改革、時代、情報(占星術では時代的背景を表します)
- タロット…0フール(愚者)…純粋な一歩、新しい始まり
- 守護石…ターコイズ(トルコ石)…幸運
- ヘブライ文字…アレフ
- 色…黄色
- 動物…鷲、人、蝶(風属性の象徴物)
- 植物…葡萄、ミント
- 魔術武器…剣、扇
- 香…ガルバナム