愛と美と芸術と
地球と最も似た姉妹惑星であり、美しい姿を観測できる金星…。
ここでは惑星のパワーを取り入れた魔術儀式を行ったり、占星術で読み解いたりする人のための「金星」の意味をまとめていきます!
金星の科学的知識
- 金星(Venus)は、公転軌道、大きさと密度が地球と近く、姉妹星と呼ばれます。
- 大気は主成分が二酸化炭素、わずかに窒素を含みます。大気圧は90気圧(地球での水深900mに相当)
- 地表温度は464~500℃で、二酸化炭素の温室効果で気温が高いです。
- 金星の自転周期は地球時間で243日です。
- 金星では太陽は西から昇って東に沈みます。自転が逆行する原因はわかっていません。
- 金星の自転軸(地軸)はほぼ倒立しています。
- 金星は明け方と夕方に観察でき、明るく美しいことから「明けの明星」「宵の明星」と呼ばれます。
- 金星が明るく見えるのは地球との距離が近いためです。
金星のあれこれ
- 質量…金星1,2個=地球1個
- 重力…地球で体重30kg=金星で27.3kg
- 自転軸の傾き…177,4°(時計周り)
- 磁場強度…0,00002ガウス以下(地球ほどの磁場はない)
- 太陽からの距離…1.082億km
- 軌道の傾き…2,195°
金星に関する神話
金星に関する神話は世界各地にあります。
世界各地の金星を司る女神
今回のお話は金星。愛と美と欲望の惑星です。
それゆえ神話などでは女神(豊穣神)が当てはめられています。
- ギリシャではアフロディーテ
- ローマではウェヌス(ヴィーナス)
- メソポタミアではイシュタル
- ラテン語ではルシフェル(光をもたらすもの=明けの明星という説が)
- アステカ神話ではケツアルカトル
- 日本だと天津甕星(アマツミカボシ)
- クトゥルフ神話ではシュブ=ニグラス
- ソロモンの魔術書では悪魔アスタロト
ホントに古い時代から、人類と付き合いのある星なのですなぁ。
しかも金星の大陸や高原にもこれら女神の名前が当てはめられているのだとか。
アフロディーテの神話
財産や愛、美や女性を表す金星の女神、アフロディーテ(アフロ)の物語を見てみましょう。
はるか昔に、壮大な親子喧嘩の果てに男根カットされてしまった神がおりました。
そのちょん切られた物が海へ落ちた時、まとわりついた泡から生まれた女神がアフロディーテです。
人様には余り言いたくない出生です。
生まれたてにも関わらず美しい容姿を持ったその女神は、ゼウスに大変気に入られ養女となりました。
しかしこの娘ったら養女の癖に、大変ゼウスと似た性格。
ゼウスの息子、ヘパイストスを旦那にもらってからも手当たり次第に浮気し放題。
モテるもんだから、天狗になって他の女神にも居丈高。
調子に乗ってトロイア戦争まで引き起こしたと言う、とんでもない迷惑のかけっぷりゼウス級。
しかしそんな「誰にも縛られたくないわ!」と豪語する我侭放題の娘も、静かに怒りを燃やしていた夫により、縛られる事となるのです。物理的に。
アフロディーテは豊穣神としての側面もあり、イケメンのアドニスが死んだ時、その地を大地に注ぎアネモネが生まれ、死霊祭であるアドニス祭の始まりであるとされています。
ハロウィンなどもそうですが、女神の役割はこうして数々の浮気沙汰を繰り返し(笑)、多くの恵みや大地の作物を生み、育て、刈り取るまでがお仕事。
生命すべてが、金星の守護のもとにあるのです。
金星に関する魔術的能力
占星術上では、牡牛座と天秤座を支配しております。
牡牛座の財産、天秤座の愛くるしさを備えているわけですね。
美やら愛やらを司る金星ですが、裏を返すと独占欲や、八方美人で独善的な部分が見られます。
金星は女性的な魅力をあげてくれる惑星でもありますが、外見だけにこだわり、内面を磨き上げないと、はた迷惑なモテかわ小悪魔系女神になってしまいます。
金星は超自然的なものを司っているのです。
もし間違った道を歩もうとするなら、自然的な力でぐいっと修正されるような力があります。
綺麗になろうと躍起になる前に、まずは自分の心を見てみましょう。
それが出来て初めて、金星の力を自分で扱えるようになります。
本当の意味で愛されたいなら、外見ではなく中身を磨くため。
そして身勝手な自分を省みるために、金星の力をうまく取り入れてみてください。
そうなって初めて、数ある美の女神の頂点に立てるのです。
対照表・金星
- 金星…愛、美、娯楽、社交性、快楽
- タロット…3エンプレス(女帝)…女性性、守る
- 守護石…ローズクォーツ(紅水晶)…恋愛
- ヘブライ文字…ダレス
- 色…エメラルドグリーン
- 動物…白鳥、鳩
- 植物…薔薇、クローバー、レディースマントル、林檎
- 魔術武器…ベルト、腰帯
- 香…ローズ、サンダルウッド
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