神託の木であり、吟遊詩人が愛した音楽と占いの樹、オルダー(ハンノキ)…。
ここではケルト樹木のパワーを取り入れた魔術儀式を行ったり、オガムやルーンで読み解いたりする人のための「オルダー」の意味をまとめていきます。

オルダーの植物学的知識
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- オルダー(Alder)は、カバノキ科ハンノキ属の落葉高木の広葉樹。
- 樹高は15~20m。
- 葉は互生。5~13cmの長楕円形で、鋸歯があります。
- 樹皮は不規則に裂けています。
- 雌雄同株。雄花序は尾状に垂れます。雌花序は
雄花序の下方につきます。花期は2~4月。 - 果実は堅果。1,5~2cmの松かさ状の果穂。10月頃に熟します。
- 材に油分が含まれ生木でもよく燃えます。
- コモンオルダー、グレイオルダー、レッドオルダーなどの種類があります。
山中でのオルダーの見分け方
- アジアや太平洋の北西海岸やヨーロッパに生育します。
- 川の傍、湿地、沼地などに生育します。
- 葉の形が特徴的で、覚えてしまえばすぐに見分けることができます。
- 樹皮は焦げ茶色の斑点模様。幹に近いところは縦の凹凸模様になります。
- 日陰、または湿地、川べりなど、水はけが悪いところでも大きく育ちます。
- 幹が細くても上方に成長が早く、すぐに大きくなります。
- オルダーはアレルギーの人もいますので注意しましょう。
オルダーに関する神話
ケルト神話で「ブランの聖なる木」と呼ばれます。
ウェールズの伝説では、ブランはアーサー王の祖先であり、アイルランドとの戦いで頭だけになったブランは予言をします。
この頭は現在のロンドン塔に埋められ敵国から守りますが、アーサー王の時に掘り起こされます。
そして現在、ロンドン塔ではブランの化身のワタリガラスを飼育しています。
(カラスは予言という意味があり、ロンドン塔のカラスを殺すとイギリスに災いがあると言われます)
ブランは戦いのためにオルダーで橋を作ったそうです。
ケルトの吟遊詩人が愛し、音楽と占いの守護木でもあります。
ブランの伝説の際、頭だけになって7年間、部下たちと歌って楽しく旅行&帰国したのだとか(笑)。
ローマの知恵の神ミネルヴァが関係しており、吸血鬼が信じられていた中世では、オルダーの杭を心臓に打ち込んで魂を守ったそうです。
北欧神話では最初の女性はオルダーで作られ、オーディンはそれに命を吹き込みました。
アイルランドでは、オルダーは土星と土曜日に関連付けられています。
オルダーに関する魔術的能力
- 守護
- 音楽や占いの助け
- 愛、保護、先見の明
ドアにハンノキを掲げると火災から家を守ると言われています。
沼地や湖のほとりによく植えられる木ですが、そこには精霊や悪魔がいると言われ、ハンノキはそれらから引きずり込まれるのを防ぐと言い伝えられています。
金星との関連は、自然界の目に見えない物事を隠すことを助けたと言われています。
オルダーは能力を高め、愛するものを守るための手段として、死の儀式に含めることができます。
例えば墓地にオルダーを植えることや、女性の原型にアクセスすること等です。
オルダーは春分(オスタラ)の時期に開花し、金星の支配下にあります。
オルダーのオガム占いの意味
オガムでは【F・V】「神託、保護、基礎」
オルダーに関するハーブ学的能力
樹皮は保護を促進するため、殆どの魔法の作用に使用することができます。
オイルやお香などに樹皮や木材を加えます。
火星のエネルギーに関連しているのは、この保護的側面です。
また妖精がオルダーを天然の染料として使用したそうですが、これは森の緑の色です。
よってオルダーには「見えないものを隠す」…金星的な、自然の、緑のエネルギーが宿ります。
ハンノキはヨーロッパの家の基礎に使われた木です。
深い底なし沼のような心にハンノキで「沼をつく」ために、魔女たちは魔法を行ってきました。
ですからスピリットと正しい距離で向き合うことができ、能力に溺れず、正しい「神託」を授かることができます。
対照表・オルダー
- オルダー…ハンノキ。神託
- 属性…火属性
- 守護惑星…金星(火星、土星、蟹座、魚座)
- 陰陽…陰性
- オガム…Fearn(フェアーン)神託、守護、基礎
- 木の暦…第3の月(1月)
- 階層…中界
- 階級…族長
- 出生…3月18日~4月14日(スターチャイルドより)
※ケルトの木の暦には諸説あります。
※オルダーは第3の月とする説と第4の月とする説があるようです。出生月日は第4の月のものを掲載しています。
オルダー(ハンノキ)の動画
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