知恵と変化と金運の樹
知恵と変化と金運の樹、ファーズ(ハリエニシダ)…。
ここではケルト樹木のパワーを取り入れた魔術儀式を行ったり、オガムやルーンで読み解いたりする人のための「ファーズ」の意味をまとめていきます。
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ファーズの植物学的知識
- ファーズ(Furze)は、マメ科マメ亜科ハリエニシダ属の高さ1~2.5mほどの常緑低木。
- 和名だとハリエニシダ。通常のエニシダよりも葉が針のように尖っています。
- ヨーロッパが原産で、現在は世界各地に分布します。
- 枝には緑色の鋭い刺があり、成長するに従って若葉も鋭くなります。
- 花期は初春と秋で、2~2.5cmの黄色い花が咲きます。
- 種子は蟻によって運ばれます。
- 国際自然保護連合(IUCN)の世界の外来種ワースト100種で、海外で問題になっています。
- うっかり育ててしまうとその繁殖力を根絶するのは難しいかも。
- 家で育てたいという人はファーズではなくエニシダを、鉢植えで育てることをおすすめします。
山中でのファーズの見分け方
- 日本でのファーズはあまり見かけることはありません。
- 葉が針状のファーズよりも、丸型の「エニシダ」を見かける方が多いのです。
- 野山や牧草地に行くと長い常緑の枝に黄色い花が咲く低木を見つけることができます。
- 日当たりの良い土地を好みますので、開けた場所であればすぐに見つけることができます。
- また密集して形成し根も頑丈です。
- エニシダは花屋さんでも見かけます。
ファーズに関する神話
イギリスでよく見かけるファーズ。
敷地に悪い妖精(庭小人など)が入って来るのを防ぐために、垣根のようにファーズを植えました。
妖精や霊やネガティブな思念などは、ファーズの棘を嫌うと言われています。
三匹の子豚の2番目の豚が作った木の家はファーズで作られたと言われます。
狼(邪悪な思念?)をファーズの樹木で防いだのかもしれません。
他にも北欧神話の雷神トール、ローマ神話の最高神ユピテルが愛した樹木です。
ファーズに関する魔術的能力
- 知恵
- 守護
- 金運
ファーズは金運を引き寄せると言われており、祭壇に枝や花を飾って祈りました。
商売人にとってファーズは縁起のいい樹木です。
もしお金に困っているならファーズの枝でワンドを作って魔術を行いましょう。
ファーズはチャンス(好機)のための知恵を与えると言われます。
それは運やお金、物事の循環を見通す力であり、知恵です。
そこに相互作用があることがわかるでしょう。
ファーズを身に着けたり、飾ったりすることで見通す力が養われます。
ファーズのオガム占いの意味
オガムでは【O】「価値の収集・知恵による人生の変化」を意味します。
ファーズに関するハーブ学的能力
ケルトの暦ではファーズは春分のハーブ・樹木として特別な意味を持ちます。
春分の頃、全ての植物がまだ冬の名残に隠れている時、ファーズはいち早く黄色い花をつけます。(しかも以降ずっと咲きます)
イギリスのような寒く荒れた大地にいち早く咲く黄色い花は、まるで太陽の光のように輝きます。
そして人々に希望を与え、女神の僕である蜜蜂に蜜を与えます。
人生に輝きと光をもたらし、若々しく過ごしたい、そんな「人生の変化」をファーズは意味します。
またファーズは、オルダー、アッシュ、オーク、ヘーゼル、ヴァイン、アイビー、ブラックソーン、イチイ、ヤドリギ、ヘザー、ブナと共に最高のヒエラルキーを持つ樹木です。(ブレホン・ローの樹木順序)
対照表・ファーズ
- ファーズ(又はゴース)…ハリエニシダ。知恵、守護、金運
- 属性…火属性
- 守護惑星…火星
- 陰陽…陽性
- オガム…Ohn(オヌー)価値の収集・知恵による人生の変化
- 階層…冥界
- 階級…族長
- 暦と出生…3月21日・春分(スターチャイルド社説)
※ケルトの木の暦には諸説あります。