魔術具と水晶の関係、石英グループとSiO2に関する分類分け

何を一緒にしてはダメなのか

こちらでは魔術儀式と水晶の関係、水晶の定義について解説します。

当店の「魔術ブレスレット」の願掛けや、他魔術具の聖別儀式を行ったものを身に着ける際、「水晶と一緒につけないで」と明言してきました。

この「水晶」が一体どんなものを指すのか、多数質問が寄せられたため、こちらでまとめておきます。

疑問に思った方はぜひご一読ください。

 

水晶クオーツ、クリスタルの浄化と防御

 

水晶とは

 

まず前提として、水晶とは何かという話をします。

水晶(クォーツ、あるいはクリスタル)は、透明度の高い、不純物を含まない、結晶体のことを言います。

化学式で言えば、SiO2(二酸化ケイ素)です。

魔術的な言い方をすれば、「純度の高いSiO2」となるでしょう。

 

水晶は、地中内部のマグマがゆっくり冷えて古結したものになります。(火山岩の深成岩)

その結晶は肉眼でもわかるくらいの粗い粒です。(顕晶質)

このうちの特に不純物がない=透明度が高く、大きな結晶を有しているものを一般的に水晶(クォーツ、クリスタル)を呼びます。

 

私が「聖別した魔術具と一緒にしないで」と言っている水晶は、上記のものになります↑。

その魔術的な理由は石辞典の方に記載しています。

以下、なんでも気を吸っちゃう水晶とは別物扱いの水晶(または石英)です↓。

 

不純物が入るが水晶と呼ぶもの

 

しかし、言葉の伝わりやすさ・使いやすさの便宜上、不純物が入った水晶でも水晶と言います。

厳密に言えば、不純物が多い水晶は石英と呼ぶべきですが、これでは一般的に伝わりにくいためです。

 

色つき水晶

 

例えば、色つき水晶がこれに該当します。

つまり、水晶の色が変化します。

 

  • ローズクォーツ(紅水晶)は微量のチタン、鉄、マンガンによりピンク色になります。
  • アメジスト(紫水晶)は、黄水晶(シトリン)を形成したケイ素を置換し、微量の鉄イオンの働きによって紫色になります。
  • スモーキークォーツ(煙水晶)は、黒水晶(モリオン)を形成したケイ素を置換した時に、微量のアルミニウムイオンが放射線を受けて茶色になります。
  • レモン水晶は、硫黄による黄色です。
  • ミルキークォーツ(乳石英)は、アルミニウム等の不純物により白濁した白色になります。

 

インクルージョン入り水晶

 

さらに、水晶の中に別の不純物が混じる(インクルージョン)ことで模様が入ることがあります。

 

  • ルチルクォーツ(金針水晶)は、針状のチタンが入ります。ルチルを冠するものはチタンです。
  • トルマリンinクオーツ、トルマリレイテッドクォーツ(黒針水晶)は、針状の黒いトルマリンが入ります。ブラックルチルはチタンではないので語弊がありますね。
  • ガーデンクォーツ(庭園水晶)は、水晶の中に不定形の緑泥石が入ります。
  • ファントムクォーツ(幽霊水晶)は、結晶の成長途中に不純物が入り半透明の模様を形成します。
  • エレスチャルクォーツ(水入り水晶)は、内包物として水が入っています。

 

このように、水晶に何かが混ざって形成されたものは別の呼び名になります。

水晶以外にも「成分が混ざって形成される石」は多量にあり、呼び名が変わったりします。

 

また多くの石がエンハンスメントと呼ばれる加工処理をされています。

例えば、アメジストをシトリンの色(黄色)にするために加熱処理したものや、水晶をスモーキークォーツ(茶色)にするために放射線処理するものもあります。

市販のビーズはほぼ加工品と思って良いでしょう。

この是非は個人の好みによりますが、自然界で生成された石も、熱が加えられたり、微量な放射線によって色がつくので、やっていることは合理的だとも言えます。(昨今では石が高騰していますから)

 

ところでインクルージョン入り水晶の中でも、また市場によって偽物とか、有り得ないとか言われているものもあります。

私の個人的な疑惑としてはスーパーセブンとか、セイクリッドセブンと言われる石ですが、それを構成する要素である7種類の成分のうち、2つがどうもしっくりこなくて。

「アメジスト」「水晶」「スモーキークォーツ」「カコクセナイト」「ルチル」「ゲーサイト」「レピドクロサイト」の7つのうち、ルチル(チタン)とレピドクロサイトって共存できるのか? と疑問です。(専門的だし、長くなるので割愛)

まあ、そんな感じで市場がうたっているものを鵜呑みにしないように注意。

 

っていうかガラス

 

人工水晶、あるいはガラスを水晶と言って扱っているものがあります。

 

  • 練り水晶・溶融水晶・石英ガラス…結晶していないので水晶ではない。水晶のガラスです。
  • 合成水晶…工業用で使われている、石英の成分を人工的に結晶させたもの。

 

例えばピンク色のチェリークォーツという石は、最初は天然などともてはやされましたが、人工ガラスです。

アクアオーラなどの「○○オーラ」系、「サンドストーン」系も、表面に金属を塗布した人工ガラスになります。

それらにパワーがあると仰るヒーラーさんやチャネラーさんもいますが、どうでしょう。

この是非も好みによるでしょうが、私個人としては、生活にはめちゃくちゃ便利でも、魔術用途には向かないと思います。

とりあえず本当に「水晶」かどうか確認してみてください。とは言っても、確認のしようがないのですけども…

 

石英の他グループ

 

SiO2の化学式をもつグループは広義では、「石英グループ」になります。

水晶の他のSiO2はこちらです。

 

  • カルセドニー(玉髄)…半透明で模様がないもの
  • アゲート(瑪瑙)…カルセドニーのうち、縞模様になっているもの
  • ジャスパー(碧玉)…不透明で模様や色があるもの。

 

この3つは、石英の小さな結晶がギュッと集まってできた潜晶質で、半透明~不透明なものが多いです。

また、ギュッと集まってできているということは、「水晶」よりも隙間が多くなるので、そこに容易に染色できます。したがって、安価な石英を染めて別ネームで流通している石が多いのです。

こうした「染め」は個人の好みの問題になりますが、現在、ビーズ加工されて流通しているほとんどの石は染められているものが多いので、無加工が入手困難です。

したがって、これらのビーズを扱う時、魔術的には「色」を重視します。色についての話は長くなるので割愛しますが、魔術はカバラなのでそれに準じていると雑に記しておきます。

 

それから注意して頂きたいのが、カルセドニー(またはクォーツァイト)など不純物が含まれた石英に「パワーをこめて、あるいはこの産地のものにパワーがある!」と言って販売している人もいて、流通名まであるんです。アゼツライトっていうね。

不透明な石英は安価なので、高値にしたかったんだろうかと穿った見方をしてしまいます。だって元々は石英なんだもの。

 

結晶化していないSiO2

 

上記までは「結晶化しているSiO2」でしたが、結晶化していないSiO2があるんですよ。これは石英グループには入りませんが、せっかくなので記しておきます。

 

  • オパール…SiO2の小さな粒の集まり。
  • オブシディアン(黒曜石)…結晶化していないガラス質。
  • クォーツァイト…石英などが再度固まってできた岩石。イーグルアイなんかこれ。

 

SiO2ですが、石英グループとは違った魔術的意味をもつ石なので、全く別扱いになります。

注意すべきはアベンチュリンが実はクォーツァイトだった!とか、オパールが人工だった!等という件ですがちょっと表題と離れるのでこれも割愛します。

 

まとめ

 

ということで、水晶と石英グループについての話でした。

一番良いのは、安物買いせず、信頼できるお店でちゃんとした(合成や人工ではない)ものをお買求めいただくことです。

 

なんというか、身に着けるものをそんなに気にいったならば、せめてそれがどのような成分であるのかを「知る」ことぐらいしてほしいものです。

逆に、わけわからんものを直感で買うのもどうなのかとも思います。

高価な宝石を買う時には調べると思うんですよね。ルビーやサファイアであっても合成があるんですし。

ましてやどこぞの霊媒師や販売者の念が入った云々など、信用に足るものかどうかまず調べて、知ってから買ってほしいです。

 

魔術的観点で私が言いたいことは、魔術用途で扱うならば、身に着けるものが何であるか知ってほしいこと。

そして水晶が悪いなどではなく、水晶は水晶で便利だし、その他の水晶グループの石たちもきちんと性質を理解した上で身に付けてほしいのです。