今宵は、ハーブ香の正しい作法について記します。
魔術というものはその大半が小面倒くさいものばかりで御座います。
このハーブ香も、従来のお香とは違い少し面倒なのです。
しかし面倒だからと言って万一火事になっても大変です。
ここでは正しいやり方を覚えておきましょう。
必要な道具
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まず、必要なものは安全性の確保です!その為に、以下のものを揃えましょう。
当店でも取扱っております。
- 魔術用の香炉
安価に済ませたい場合は耐熱皿(ココット皿、灰皿やお仏壇用の香炉等) - 香炉灰
- お香用の炭
- トング(炭をつかむため)
- キャンドル(炭に火をつけるため)
ハーブ香の焚き方
まずは香炉(皿)に香炉灰をしきます。
器が熱くなること、万一の時に灰で消化するため、必ず用いてください。
香炉灰の上に炭を置きます
炭は1回分用に割って使用してください。
当店のものは1回分4分の1程度に割ってご使用ください。
炭に火をつけます
炭をトングでしっかりはさんで、キャンドルの炎から分け火でつけます。
お香用の炭は表面に着火剤がぬってあるので、バチバチと音がしたらつきます。
炭の窪み部分が上になるように、灰の上に置きます。
しばらくすると火がついた部分が赤くなってきます。
※トングがない場合はチャッカマンなどで火をつけます。
炭の上にハーブ香をおとします
ハーブと粉をよく混ぜたハーブ香を適量指でつまみ、炭の上に落とすと、煙がでてきます。
山盛りにしすぎると中で不完全燃焼が起き、酸素で急激に燃えるので、 黒くなった香(=炭)はトングで掻いて皿へ落とします。
綺麗になったらまた香を炭の上に落とします。
止める時は灰をかぶせて鎮火します
炭の火種がなくなる頃、皿中の灰をかき混ぜて鎮火させます。
※この作業を必ずやってください。
そのまま放置しておくと熱で発火する場合がありますので、必ず冷ましましょう。
完全に鎮火し、冷めるまでは目を離さないでください。
注意事項
- 香の色が指につくことがあるので、使い捨てスプーン等を使っても良いです。
- ハーブ香を焚いている時は、目を離さないでください。
- 小さなお子さんがいるご家庭は特に気を付けてください。
- 煙が多く出ますので、火災報知器センサー等にお気を付けください。
- 使い終わった炭や灰は捨てても構いません。
ハーブ香の意味と種類
目的に合わせてハーブ香を選びます。
魔術ブレス等の浄化聖別、願掛け用
- 仕事・金運ブレス=能力系、繁栄系(人脈ならラブ系もあり)
- 恋愛ブレス=ラブ系、繁栄系
- 対人魔除けブレス(魔除け・縁切り)=対人系、防御系
- 対人魔除けブレス(健康・強化)=防御系、メンタルコントロール系
- 引き寄せブレス=繁栄系、ラブ系、能力系
空間浄化用
- 新月(増幅の期間)…願いをイメージして行う
- 満月(満月の日)…浄化と強化をイメージして行う
- 闇月(減退の期間)…悪しきものを遠ざけるイメージで行う
※いずれの場合も、お香を焚く部屋(儀式部屋)の扉や窓は、儀式中は閉め切ります。
特に前者は、煙が目にしみたり、呼吸しづらくなり、トランスに入りやすいかと思います。
※いずれの場合もボイドタイムを除いた期間に行います。
ハーブ香まとめ
香炉と炭を使ったお香のやり方は、魔術儀式の際では当たり前のものです。
ここに記したものはあくまで魔術儀式の形式にのっとったやり方です。
しかし、願いを叶えたければ必ずこれを使わなければならない、ということではありません。
日常使いとして簡単に使えるように、今のスティック型インセンス等が登場しているのです。
また、時間の都合で簡単に済ませたい時もあると思います。
それはそれでいいのです。
何をするか、ツールを選ぶのは自由です。
重要なのは、自分の気持ちと向き合った時に、「面倒でもやる、否やらざるを得ない」必死の思いや
「自己反省」「気付き」といったものとどのように対峙するかです。
それには、それ相応の方法があると私は言いたいのです。
日本でも、お葬儀の時にはお焼香、普段仏壇に手を合わせる時はお線香と、使い分けます。
それでいいんじゃないかと思うのです。
その心が解っていればいいんです。