魔女畑で作物を作る理由と農業の黒猫的見解

自分で食べるものは自分で作る!

今宵は魔女畑の無農薬栽培と農業の話。
私たちは一族で自分たちが食べるぶんの農業をやっていますが、一般の人たちとの認識の差があまりにもありすぎて、このままでは農業に未来はないのではと危惧しています。
作物を作ることがどんなに大変か、想像してみてください。

 

魔女畑で作物を作る理由と農業の黒猫的見解|黒猫魔術店

 

魔女畑での仕事と無農薬栽培

 

魔女畑では、魔女蜜猫の一族で作物を育てています。
畑、ビニールハウス、果樹など様々、その時の旬に合わせて栽培しています。

 

毎日、朝と夕方の2回、畑へ行って作業します。
魔女畑では二期作なので、次から次へと種まき→収穫を繰り返します。

 

魔女畑の収穫体験、ルーナサ・メイボン・ハロウィンに感謝、自然崇拝|黒猫魔術店

 

種まきや収穫作業以外にも、無農薬なので虫がつかないようにチェックしたり、雑草や実を収穫し終わった株を切り刻んで堆肥にしたりします。
さらっと言ってますけどこれ結構大変な作業です。

 

無農薬で作物を育てたい、肥料は堆肥を使いたい、となった時にどうしても作業に時間がかかります。
ですので魔女畑では「小さい面積で手間をかける」という近代の機械化農業とは真逆のことをやっています。
大きい面積でやるなら人出がいるか、農薬を使わないと生産が間に合わないからです。

 

なぜ無農薬にこだわるのか

 

なぜ無農薬にこだわるのかと言えば、それは単純に、無農薬の方が美味しいからです。

 

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最初の動機は、体にいいからとか、健康志向な意味ではありません。
だって農薬を使った野菜を食べてもすぐに体に反応が出るならわかりますが、わからないから法律でも許可しているわけですよね。

 

だから私たちは単純にわかること…美味しさが全く違うので無農薬にしています。
そもそも農家さんたちは自分の家で食べる分は農薬を使いませんし。

 

また魔女畑ではわざと虫に食わせる用の株を作ったり、実を落として放置したりします。
うちの畑には確かに害虫もいますが益虫もいるので、自然崇拝の観点から理にかなった仕組みだと思います。
私は魔女畑のそんな無理がない、自然の中で作物が育つ様が好きなのです。

 

なぜ日本では農薬を使うのか

 

それなら農薬を使わなければいいじゃない。
と思う人がいると思います。私も全くその通りと思います。

 

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でも日本の農業のシステムでは、農協が関わってきます。
農協では、作物をだいたい同じ大きさ、品質に統一するために、農薬の種類と量、まき方やその時期が決まっています。

 

つまり農薬を使って品質管理を行っています。
人手を最小限にした大規模な農業、機械化農業で品質を管理する方法としては良い方法だと思います。

後述のように作物の単価が安すぎるために多く作って売らなければ稼げない、という背景も関係していると思います。

 

作物の単価は崩落するシステム

 

作物の単価や出来高は、農協との契約で決まっています。
これにはメリットとデメリットがあります。

 

メリットは楽なこと。
マニュアル通りに農業をやって品質管理することは、流通面でも大きなまとまりを生みます。

 

デメリットは農家が自分で販売価格を決められないこと。
農協に卸すものはだいたい農薬を使うこと。

 

だから土地を増やして機械を入れて大規模な農業をした方が、このシステムでは稼げるということになります。
ところが…

 

農家のスパイラル

 

そんなシステムがゆえに、現代の農家は悪循環に陥っています。
大きくて人出があり、機械を投入するお金がある農家ならいいかもしれませんが、むしろ農業だけでは赤字で兼業農家(サラリーマンと兼業)している農家が多いです。

 

作った作物が売れない時は二束三文でも安くして売っても赤字。
土地は固定資産税がかかるので、赤字でも何かしら育てて売って足しにする…そんな考え方が常識という感じです。

 

赤字経営になる最大の原因は、販売価格を決められないという点です。
もし自分で販売価格を決められたなら、品質向上のため(=高く売れるため)に努力します。
例えば、他の競合との差別化をはかるために肥料を変えたり、栽培法を工夫したり。

 

農家が販路を作れるか?

 

でも日本の農業システムではまだまだそれが多くありません。
やっと有機栽培などの知名度があがったために価値と品質を通販できるようになったところです。

 

今までの常識に慣れている人からは、

 

  • 無農薬にしたら隣の畑に虫がいく(隣の家が困る)
  • 作物を誰が売るんだ
  • 農協から指定されたブランド米(山形県だとつや姫)などはどうやって売るんだ

 

と言われるのですが、やろうと思えばどちらもクリアできます。
というか上2つに関しては昔は普通にやってたことですし。
農家が今までやったことない=できないという思い込みがあるということです。

 

あ、農協を否定しているわけじゃないですよ。
農協に卸してもいいし、自分で売ってもいい。
卸すだけが農家じゃない、販路を選ぶことや作ることができていいし、今までのやり方ではいずれ赤字だということを言いたいのです。

 

その販売価格は無理!

 

これを言いたいがために前置きが長かったわけですが…
現代ではスーパーに野菜やお米、お肉やお魚や果物が並んでいます。

 

でもその単価は、超安いです。
うちの作業で換算すると、農薬を使わないでその安さにすることは無理です。
単価に関して言えば農家はみんな悩んでいるんじゃないかな?

 

大事なことなのでもう一度言います。
野菜や果物、100円とか200円とかむりです。

 

そんなに安く済ませたいならベランダで菜園した方がよっぽど安くあがりますよ。
しかも育てるの楽しいし。無農薬もできる。

 

買う人は価値を選ぶことができる

 

うちのような無農薬栽培の話だけではなく、ひいてはあらゆる職種に言えることだと思いますが、これからの時代は農家(作り手)と消費者が直接繋がって買うことができます。
つまり、売る人は自分で努力の価値分だけ売ることができるし、買う人はその価値を吟味して買うことができます。

 

勿論、私は無農薬栽培がどのように大変か、価値があるか、皆さんにお伝えする努力をしなければいけません。
が、皆さんも、スーパーに並んでいるようないわゆる「相場」という概念から離れた方がいいと思います。

 

この件に限らずなんでもそうですが、常識や概念などはメディアなどから作られたものが多いです。
子供に一年間の損益計算書を見せて「農家やりたい?」って聞いても「いやこれ、赤字だから無理でしょ、なんでやるの?」と言われるのがうちの現状です。(もしかしたらそんな農家多いかもしれません)

 

これ自然なことじゃないですよ。
どこかに無理があるから赤字なわけで。

 

美味しい野菜だから売りたくない

 

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そもそも魔女畑は自分たちが食べる分の野菜を育てていたのです。
ただ自然に任せて育てたものが1番美味しかったんですよ。

 

農協に卸しても二束三文、誰かに売ろうとも相場イメージが先行して二束三文。
そうなるとこんな美味しい野菜、誰にも売らずに自分たちが食べればいいじゃん(笑)
ってなります。

 

こんなに手間暇かけて作ったものが、たったの100円玉なんてやる気なくします。
これで商売しようなんて馬鹿馬鹿しいってなります。

 

買い手に伝えたいこと

 

このように、今まで中々生産側のこんな声なんて伝えられなかったのですが、現代ではそれができます。
生産側の思いを皆さんに知っていただきたいと思います。

 

それを知った上で、何の、どんな価値を選ぶかは皆さんの自由です。
私個人としては家庭菜園がこれから主流になっていくと考えていますし、ぜひ育ててほしいと思います。
だって実際に作ってみないと大変なのわからないし、食事も大事にできると思うんです。

 

黒猫魔術店では台所の魔術用の作物を中心に育てていますが、それだって家庭菜園で手塩にかけたものだっていいんです!
要は、どんな思いで育てて、何の目的で収穫するかが大事なのです。
それがわかるのが、売り手と買い手が直接繋がっているのが1番です。

 

農業で1番大切なこと

 

私は生産側も消費者側も、最終的には自然に感謝することが1番大切なことだと思っています。

でも明日生活するためのお金がギリギリだったり秋は特に忙しい生産側の気持ちもわかるし、もっと安くて美味しくてなるべく楽したいという消費者側の気持ちもわかります。

 

心に余裕がないと誰か・何かに感謝することって中々できないことだと思います。
でも皆が今一度考えなければいけないことです。

 

そもそもその作物は、育てる土や空気や水、そして太陽がなければ育たないこと。
種をまいて収穫しなければ次の作物が実らないこと。
そして私たちは生きるために様々な命を戴いて、肉体と精神と魂の糧としていること。

 

魔女のサバトをはじめとする自然崇拝の祝祭では、このような気持ちに立ち返ることで自分自身やその周りの生活を内省します。
別に高次元と繋がろうとか、霊感を高めようなんてことじゃなく、日々自分は自然のサイクルの中の一部だと感じることで全てが無理なく自然に廻る…そういうことです。

 

魔女畑で作物を作る理由と農業の黒猫的見解|黒猫魔術店

 

自分で食べるものを最低限自分で作ると思いがこもってる分、好き嫌いや廃棄も少なくなると思います。
プランター栽培も楽だし、やろうと思えば室内で育てられるものもあります。

 

魔女畑の作物は本当に美味しいので皆さんに召し上がっていただきたい気持ちもあるのですが、いち農業に携わる魔女の身としては、本当に本当に大切なことはこの自然崇拝の考え方をお伝えすることだと思います。
ぜひ食べ物や季節や自然に感謝する心を育んでください。

 

 

コメント

  • 日々の食事は自然崇拝に繋がること。
    古くから日本に伝わる八百万の神の意識と同じ感じがします。食べるもので人間は出来ている、そしてその食べるものは土と光と水から出来ている、本当にうなづけることばかりです。
    しかし、ひとつだけ付け加えたいのは、日本人はなかなかたくさん食べることが出来なかった時代に、どうしたらたくさん収穫出来るのか、どうしたら日本人がたくさん地の恵みを受けることができるのか、を考えた結果が、農協システム的なことにたどり着いたという事です。
    現在でも、いくら美味しくて、良いものとはいえ、魔女畑の値段の野菜しか流通していなければ、日本人の食は破綻してしまいます。
    だからといって、もちろん必要以上に安い値段をつけられる事もありません。
    それは農産物だけでなく、いまの日本に流通するものすべてに言えることです。
    人の仕事を踏みにじるようにして生きていくのはやめなくてはいけないですよね。
    作り手も納得できる。そして消費者も安いもの、理由があって高いものを自分で選ぶことのできる日本にならないかなぁと思っています。

  • コメントありがとうございます。
    私も、農協のシステムは「安全で一定した品質を大量に流通させること」においては優れていると思います。
    価格に関しては、豊作と不作の年でわかれますが、多く作り過ぎた場合市場に出すと価格が下がるため廃棄するものもあります。
    結局、その価格のスパイラルで勿体ないこと(自然的ではないこと)をしているのも現状です。
    勿論、価格が高けりゃいいという意味ではありません。
    その恵みが「当たり前」になると高慢になってしまうのだと思います。
    世界では無農薬が当たり前で安く流通している国々が沢山ありますし、日本が今後考えていかなければならない課題ですよね。

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