夏至の魔女の結婚は黒無垢で神前式、仏前式

黒無垢の花嫁は魔女だった

今宵は夏至の結婚式の話。
私事ではありますが、先日神前式と仏前式を行いました。
これが日本人らしくとても素晴らしかったのと、どちらの式も魔女の婚姻の儀も共通点がありましたのでそのまとめ記事です。
え?仏前式って何?しかも珍しい黒無垢です。こんな結婚式あってもいいじゃない!

 

夏至の魔女の結婚は黒無垢で神前式、仏前式|黒猫魔術店

 

夏至の日の結婚式の意味

 

魔女にはサバトという、自然の恵みに感謝を捧げる祝祭が年8回あります。
日本で言うところの桃の節句や夏祭りのようなものです。

 

夏至は、昼間の陽が一番長いことから太陽のエネルギーが強く、一年でより魔力が高いと言われています。
そのため夏至の祝祭はリーザサバトと呼ばれ、太陽の男神に感謝をし、聖なる篝火で悪いものを焼き払ったり、願掛けの魔術儀式を行います。

 

そんなわけで私は一年前の夏至に入籍と魔女の婚姻の儀式を行い、今年の夏至に神前式と仏前式をやろうと準備を進めてきました。

 

真っ黒の婚礼衣装を探してもない!

 

黒猫魔術店の魔女の流派としては「儀式では黒服」という決まりがあります。
結婚式も葬儀も魔術の願掛けも儀式ですので、黒い衣装を着たいと思いました。

 

ところが婚礼衣装は、真っ黒というものがありません。
神前式は神道、仏前式は仏教で、どちらも日本式ですので和装を探していたのですが、これが本当にない。

 

豪華な柄が入った振袖や打ち掛けはあります。
でも「柄が入っていない黒」がない!
どのブライダルショップに伺ってもない!

 

しかも「え?婚儀なのに黒ですか?」とか、「真っ黒なんて葬式じゃあるまいし」とか、「そんなの葬式用の留袖しかないですよ」と笑われたりとか、酷い扱いを受けました(笑)。
そこまで言う?(笑)

 

白が婚儀、黒が葬儀という常識は間違い

 

そもそも白色が婚儀やお祝い事で、黒色が葬儀や不幸事という誤った常識がいけないと思うんです。
だってお葬儀では故人は白いお着物着ますし、お祝い事の神事だって宮司さんは色付きのお召し物(紺とか紫とか)着てます。

 

日本で白=結婚という認識が流行りだしたのは戦後で、それ以前の婚礼衣装は黒地でした。
たぶんキリスト圏の風習が日本に入った際に白いウェデイングドレスが主流になったのだと思います。

 

黒は日本でも他国でも白と並び高貴な色です。
陰陽を表すマーク(太極図)でも、黒と白はどちらも必要な色であり、単純に白が良くて黒が悪いという意味ではありません。

 

婚儀=葬儀という理論

 

昔、死生観についてそれぞれの宗教の特徴を研究テーマにしていたことがありました。
そこでやはり葬儀で使われる色の共通点が浮き彫りになりました。

 

日本の場合、婚儀で白、葬儀で黒となりますがこの2つは前述の通り対の関係にあります。
また東南アジアでは婚儀も葬儀も派手なカラーで行ないます。
仏教的には亡くなった日は仏様になった日(つまり誕生日)にあたります。
このことから、肉体の物理を越えた魂のレベルで見たら葬儀とは、祝い事なんじゃないかと。

 

またエジプトの文献を調べていた時にも婚儀とは1度目の死、葬儀は2度目の死、といった記事がありました。
確かに婚姻によって名前や入るお墓も変わったりしますからこれまでの自分との決別という意味では死かもしれません。

 

イメージ的に、これまでの外殻を脱ぎ捨てて、最終的に葬儀(死んだ時)に全部剥がれて魂だけになるのかな…?と。結論づけてこの研究を終えたんですけどね。

何が言いたいかというと、婚儀も葬儀も同じということね。

 

神主さん、黒無垢を見つける

 

夏至の魔女の結婚は黒無垢で神前式、仏前式|黒猫魔術店

 

神前式を頼んだ荘内神社の神主さん(お友達)が、逆境に負けず執念で探してくれたのが「黒無垢」。
花嫁衣装である白無垢を黒に染めたものを、広島県のブライダルショップから取り寄せていただきました。

 

黒無垢といえば椎名林檎がステージ衣装で着たりしていたし、関西圏の婚儀を研究した時に赤無垢まであることを知っていたのですが、東北ではすごく珍しいです!
知ってる人は少ないんじゃないかしら。

 

白無垢は「これから(貴方色に)染まります」
黒無垢は「もう(貴方色に)染まっています」
赤無垢はお祝いの色を表しています。

 

神社が祝い事で、寺が不幸事というのも間違い

 

また同じような常識違いとして、神社がお祝いの時に訪れる場所、お寺がお葬儀や法事に訪れる場所、という認識があります。
これ本当に違うんです。
神道なら神社でお葬儀もできます。
お寺では仏前式という結婚の儀式ができます。

 

一般的には神前式やチャペル挙式を行う人が多いかも知れませんが、仏前式も魔女の婚姻の儀式も同じような所作があったりして共通点があります。

 

荘内神社での神前式

 

夏至の魔女の結婚は黒無垢で神前式、仏前式|黒猫魔術店

 

笛の音の中、参道を皆で歩きます。
その後神前にて儀式が執り行われます。
誓いの言葉、巫女舞の奉納や、三々九度など。
指輪交換もあります。
(この指輪は黒猫魔術店のシルバーアーティストmmさんにオーダーメイドで作っていただきました)

 

夏至の魔女の結婚は黒無垢で神前式、仏前式|黒猫魔術店

 

荘内神社の猫、王子もお祝いしてくれました。

撮影が終わるとスーッとどっか行っちゃった(笑)。

 

曹洞宗 長龍寺での仏前式

 

 

参道を新郎新婦と和尚さんで歩きます。
和尚さんは鐘と太鼓を鳴らしています。

 

その後、皆で仏前にて儀式が執り行われます。
はじめに般若心経を皆で読み、誓いの言葉、三々九度など。
大和尚さんから数珠授与されます。
(この数珠は今回私が作りました)

 

夏至の魔女の結婚は黒無垢で神前式、仏前式|黒猫魔術店

 

神道と仏教、宗派が違っても共通点が多い

 

二つの儀式を行い改めて思ったこと、これは宗派が違っても共通点が多いということです。

参道を歩いたり、誓いの言葉を読んだり、盃を交わしたり、笛や鐘などの鳴り物があったり。
それぞれの道具や所作は違っても、内容は似ているというのが面白いところですね。

 

魔女婚はどういうの?

 

夏至の魔女の結婚は黒無垢で神前式、仏前式|黒猫魔術店

 

魔女の婚姻の儀式は物凄く簡素です。
現代のキリスト系の所作に似ていますが、チャペルではなく、大自然の中で祭壇や篝火を設置し、供物を供えて執り行われます。

 

黒猫魔術店の流派では黒服を着ますが、裸で行いそのまま初夜という流れの流派もあるようです。
それはそれで儀式後のトランス状態で初夜(しかも大自然の中)って神秘的。
神話の神様たちってこんなだったんだろうな…

 

魔女の婚姻の儀式の詳しいやり方はこちら

 

因みに儀式をするにあたって花嫁さんの懐に、懐剣を忍ばせますが多くがイミテーションです。

私は普段の儀式で使っている自分のアサメイを懐刀として忍ばせました。

 

夏至の魔女の結婚は黒無垢で神前式、仏前式|黒猫魔術店

 

魔女の婚姻の儀式とも似ている

 

魔女の婚姻の儀式はもっと簡易的ではありますが、誓いの言葉などはよく似ています。

 

また、必ず食べ物(果物)やお酒やお花をお供えするというのも同じです。
そして後からその供物を皆で分け合って食べるというのも同じです。
(お供えしたお酒はお神酒として、食べ物や紅白餅も分けます)

 

そう考えると西洋も東洋も繋がっており、似てる!と感じることが多々あります。

 

宮司さんと神道と魔女宗について語る

 

以前、荘内神社の宮司さんと語り合った時も、神道と魔女宗は似ているなあと感じたことがありました。

例えば玉串奉納する時の玉串は右回りさせるとか、本来は夕方から1日が始まるとか、季節の行事に感謝するとか、黒が高貴な色だとか。
神職も魔女も自然崇拝ですし、共通点がありすぎて感動するくらい衝撃でした。

 

住職と曹洞宗(仏教)と魔女宗について語る

 

こちらは黒猫魔術店YouTubeチャンネルにて住職と魔女がゲームしている動画でもお馴染みですが、宗教が違ってもこうして遊べるくらい(?)根本の考え方などは同じなんですよ。

勿論、ご本尊様や、おつとめや、所作の違いはあります。
でも生きていることや魂や、人々や季節に感謝すること、日々の修行の在り方などの考え方は同じだと思います。

 

余談ですが修行って、一度行けば・習えば習得できるんじゃなくて日々続けていくことが大事なんですよね。
朝夕のおつとめ(魔女だったら追儺儀式ですが)、食べ物や生活まで丸ごとひっくるめて、生きていくこと全て修行なんですよね。

 

魔女が伝えたい婚姻の儀式

 

魔女が言うのもなんですが、やはり日本人たるもの和婚は良いものですよ。
きちんと儀式の意味を知り、臨みましょう。

どのやり方を選んでも、またどの服装やお色を選んでも、私はいいと思います。
儀式には、自分が納得できるもので臨むのが一番だと思うからです。

 

私は魔女の儀式でいつも黒服なので、黒服以外で儀式を行おうとするとたぶんスイッチ入らないし集中できないと思うんです。
それが純白のウェディングドレスの方がスイッチ入りそうならその方がいいですよ。
決して黒無垢だけ推しというわけじゃないです。

 

でも、私のように結婚式で黒服を着たい、黒服がないなら結婚式をやらない、と思ってる人は意外に多いと思います。
私はここ声を大にして言いたいのですが、結婚式で黒服を着てもいいし、黒服だから非常識なんてことはありません!
ぜひ着てください。

 

むしろ黒無垢は白無垢よりも上品な気がします。
意味を何も知らない人は、花魁とか大奥とかごくせんと言いますが、黒は意思がある色です。
魔術的には黒は防御や魔除けを表し、花嫁や家庭を守りたいという意思を感じさせます。

陰陽理論では、白は陽、黒は隠、つまりそれぞれ昼と夜、太陽と月、男と女を表しますから女性が黒を着ることは理にかなっています。

 

これからの時代、黒無垢をはじめ黒服の花嫁があってもいいと思います。
また、神前式も仏前式もどちらもあってもいい。
常識だと思い込んで知らないことがまだまだ沢山ある世の中です。
今回のことで、そういうのもあるのだな、と再認識するいい機会になるのかなと、魔女蜜猫は思います。

 

コメント

  • はじめまして
    先日お店にうかがい、ハーブティを購入させていただきました。
    蜜猫様ほんとうにお綺麗です。
    黒無垢も上品で美しいものですね。
    うっとり癒されました。ありがとうございます。
    仙台から応援しています。
    あと、白いヴードゥさんが早く戻ってきますように。(ストーカーや嫉妬がらみなのかと非常に心配しております)

  • はじめまして、コメントありがとうございます!
    ハーブティー、美味しくお召し上がり頂けたご様子で嬉しいです(*´▽`*)
    なぜか忌みものだと敬遠される黒の婚礼衣装ですが、写真でもわかるとおり刺繍がきれいで本当に上品で、私も衣装にうっとりしていました(笑)。
    白い子がいない中での挙式となって残念ですが、早く帰ってくることを願っています。

  • お伺いした時に、昨日式を挙げられているのですよ、と教えていただきました。
    妻も、黒無垢ってすごいって話しておりました。

    おめでとうございます。
    末永く、お幸せに。

  • ありがとうございます。
    リアルタイムなご縁だったのですね!
    黒無垢や仏前式やその意味が広く認知されることを願っています。

  • はじめまして
    ブログを初めて拝見しました。
    蜜猫様ほんとうにお綺麗です。
    私は「黒無垢」を初めて知りましたが、なんて上品で高貴で美しい衣装なんだろうと感動しました。
    結局自分にとって自然で心地が良いかどうかだと思います。
    先日お店にうかがい、少しお話を聞かせていただきましたが、魔術とは医学や薬学、占星術、地学、自然などたくさんの学問の集まりではないかと思いました。
    またおじゃましたいです。

    長い文章になって申し訳ないです。
    失礼しました。

  • はじめまして、コメントありがとうございます。
    はい、どんなお衣装でも儀式としてきちんと臨める自然体なものが良いのだと思います。
    魔術も、仰る通り様々な学問の集合体で、勉強しつくすことがない深いものですが、とても面白いです(*´▽`*)
    私たちが研究してきたことが皆さんのお役に立てればと思います。

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