キャベツ数えます!
今宵は右回りの法則!コリオリの力の話。
一般的には理科(物理)で使われるコリオリの力ですが、魔術における「右回りの法則」と関係あるのか?
実際に図を書いてみたりキャベツを数えて検証したりと難題でしたがどうやら解決したようです!
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コリオリの力って?
コリオリの力(コリオリのちから、仏: force de Coriolis)とは、回転座標系上で移動した際に移動方向と垂直な方向に移動速度に比例した大きさで受ける慣性力(見かけ上の力)の一種であり、コリオリ力、転向力(てんこうりょく)ともいう。
1835年にフランスの科学者ガスパール=ギュスターヴ・コリオリが導いた。 回転座標系における慣性力には、他に、角速度変化に伴うオイラー力と回転の中心から外に向かって働く遠心力がある。(Wikipediaより)
要は、地球の自転の影響で慣性が生まれて、台風や渦潮、キャベツの巻きなど自然のものは中心から見て右回りになるというものです。
台風は左巻きだけど?
魔術では中心から見て右回りとするのですが、台風などは外側から巻きを見るようで左巻きになります。
ここがややこしい点そのいち。
ただコリオリの力そのものは物理で使われているものなので、魔術でいうところのそれとはちょっと違います。
魔術の右回りの法則とは?
自然界にあるものがほぼ中心から見て右回りで形成される、つまり
- 右回り…自然の力を取り入れる
- 左回り…自然の力に抗う
自然の力と言うのは「産めよ、増やせよ」ですので増幅の魔術になります。
逆に自然の力に抗うことは、減らしたいなくしたい、減退の魔術になります。
魔術ではどんな時に使うのか?
- 台所の魔術の鍋のかき混ぜ
- キャンドルにオイルを塗る時
- ワンドにオイルを塗る時
- サバトで円卓を周る時
北半球と南半球では逆?
このコリオリの力の説明では、台風や渦潮などは「北半球と南半球で逆になる」と書いてあります。
これを魔術に当てはめるとどうなるでしょうか?
北半球にいるとき
北半球では北極点を視点にしてこのように見ます。(視点をわかりやすくするため北極星にしました)
※先述しましたが台風などは外側から巻きを見るので「左巻き」と言いますが、魔術は中心から見るので右回り
地球の自転の方向と渦の向きを確認してくださいね。
南半球のとき
今度は南極点を視点にみます。(視点をわかりやすくするため南極星にしました)
※先述しましたが台風などは外側から巻きを見るので「右巻き」と言いますが、魔術は中心から見るので左回り
地球の自転の方向は東へ回転するので本来変わりません。
逆転する理由
一方では赤道で温められた海流と空気が、一方では南北からの冷たい海流と空気が、地球の自転の力によって斜めに流れて交じり合っていくことで、風や海流の向きが決まります。
例えば赤道直下にいて、北を向けば渦は右回り、回れ右して南を向けば渦は左回り、ということになります。
でもこれは物理学的な見方で、魔術で右回りの法則を行う時にコリオリの力は関与しないのでは?と考えました。
魔術ではどこでも右回りでOK
上記の台風や渦潮が南半球で逆回転するなら、自然の力が左回りになるのでは?と考える魔女さん達も多いと思います。
つまり南半球で魔術儀式する場合は右が増幅・左が減退という定義が逆転するのでしょうか?
私は「魔術では常に右回りが増幅」だと考えています。
理由1:祭壇が中心(視点)になる
魔術では祭壇(自分)を中心に、増幅なら右回り、減退なら左回りになります。
つまり北極点や南極点を視点にしません。
魔女が鍋をかき混ぜる時、鍋の中心を軸にして左右にかき混ぜます。
祭壇や魔術はあくまでも自分自身と向き合う場所なのです。
理由2:東向きで祭壇を設置する
祭壇は、自分が祭壇の前に立った時に東を向くように設置します。
つまり北極点でも南極点でもなく、地球が自転している方を向いているのです。
魔女術の中には初期位置が北を向くものもありますが、それは魔女術が生まれたのがケルトでしたから北からの恩恵が大きかったのだと思います。
魔女術を含む魔術全体(広義)としては東向きの術が多いです。
理由3:右に白門、左に黒門というカバラの定義
魔術では源流であるカバラを基本思想とします。カバラの生命の樹ってこんな図式のやつ。
背景に柱がみっつありますが、私たちが均衡の柱の前に立つ(=祭壇の前で儀式を行う)時、ヤキンが白=これを右に、ボアズが黒=これを左に配置するという決まりがあります。
東を向くわけですから、右側が南、左側が北となります。
もし増幅の魔術が逆回転するならこれも反転させなければおかしくなるなぁと。
理由4:キャベツで検証してみたら
日本産とオーストラリア産のキャベツの画像を手あたり次第検証しました。
キャベツ(自然のもの)の葉順が中心から見て右回りが多いのか、左回りが多いのかというものです。
結果として1:1の割合…。
あれ? 自然のものだから右回りで、それに抗うものは左回りじゃないの? とお思いでしょう…
渦潮や台風もそうですが、まれに逆回転のものもあります。
鳴門の渦潮も画像検索しました…地球上の台風も画像検索しました…割合は少ないのかもしれませんが逆回転あるんです。
だって地形などの影響も受けますからね…一概には言えないということです。
つまり、コリオリの力は関係ないのではと。
結論:魔術とコリオリちょっと違うかも
調べていくうちに思考がゲシュタルト崩壊してきたのですが、どの文献を読んでも逆転には触れていないし、祭壇を東向きで設置するなら増幅=右回りでいいんじゃないかと思えてなりません。
(キャベツの検証が決定打)
とりあえずこれをご覧になっている皆様は日本人でしょうから南半球で魔術をするご心配はないかもしれませんが…。
気になりだすと調べてしまってキャベツを深夜に数え始めるのは私の悪い癖。
もし何かご存知の方がおられましたらコメントお書き添え頂けるとスッキリ致します!
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