霧の日、湖の底の方へ…
バリ島の中部、ブドゥグル高原地帯にあるブラタン湖のほとりウルンダヌ・ブラタン寺院。
ここはバリヒンドゥーの6大寺院の中のひとつで、湖の女神デヴィダヌと10の神霊を祀っています。
2018年11月に魔女蜜猫がインドネシアのバリ島にて、瞑想・祈り・断食などの修行を行いました。
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ブラタン湖のほとり、ウルンダヌ・ブラタン寺院
バリの中心街から北上し、中部地方にあるブラタン湖を目指します。
アップダウンの激しいバリの山道を登り、高原地帯の風景には「ストロベリータウン」などフルーツの看板が目立ちます。
日本の田舎の産直みたいに路肩で現地の人々がフルーツ売りをしています。
そんな中、ブラタン湖へ到着。
ウルンダヌ・ブラタン寺院は、1634年にメングイ王によって建てられました。
先生から教えて貰った言葉では、ウルン=頭(先端)、ダヌ=泉で、「ブラタン湖の先の泉」という意味だそうです。
湖の上に浮かぶようにして建てられ、メル(塔)やベジ(祠)、仏教の仏陀を祀ったストゥーパ(仏塔)もあります。
そこでは、湖の女神デヴィ・ダヌと10の神霊を祀っており、バリヒンドゥー教徒はここに禊をしにやって来るのだそうです。
観光客は寺院の境内に入ることはできず、湖畔から見物します。
ウルンダヌ・ブラタン寺院の門
ここから先は中へ入れない、門は閉まっている…ハズなんですがあれ? ひとつ開いてますね(笑)。
「ノーエントランス」とあるのでバリヒンドゥー教徒しか入れません。
バリヒンドゥーの6大寺院の中のひとつと言われているのですが、調べによると実はこれには諸説あってこれにあたる寺院が10種ほど挙がっているらしい…
そもそもバリの寺院はどこへ行っても素晴らしいと思いますので、神聖なところであることは間違いないでしょう…
因みに、他にも「ウルンダヌ」と付く名称の寺院が存在します。
ウルンダヌ・バトゥール寺院(世界遺産バトゥール湖のほとりの寺院)で、日本で検索するとブラタンとバトゥールがごっちゃになっている場合があったので注意です。
湖の女神デヴィダヌと10の神霊
高原地帯ということもあり、ショールを羽織りながら散策したこの日は絶好の霧!!
霧の中に湖の女神デヴィダヌが現れそうな気がして、練気を行いながら歩いていました。
湖に棲む女性神といえば、ロシアのルサールカ、ウンディーネ、人魚などがそれに当たりそうです。
日本でも琵琶湖、諏訪湖や十和田湖のように伝説や神様がおわす湖が多いので、湖は神聖視されてきたのだと伺えます。
しかも湖はなんとなく女性神が多いような気がします(海はポセイドンなど男性神が多い気が)。
山は地母神なので、山中にある湖だから女性神なのでしょうかね。
龍神様もバリでは水神の象徴のようです。
ここに女神デヴィダヌを祀っているのでしょうが、なんとなく湖のもっと中心の方に神様はいそうです。
湖の奥の方へ、または霧と「一体となる=私はあなたと同じで、敵ではない」というイメージで瞑想と練気を行います。
「女神様、ご挨拶に来ました。」と言っても見つめられただけで沈黙。
この日は水位が低いから静かにしてらしたのかな?
でもあくまでもご挨拶なので、これで良いのです。女神様、ありがとう。
また水の精霊のものだけではない、その他の精霊のもつ気質もありました。
そういえば水神のところでは水の神様だけではなく、それにまつわる他の神も一緒に祀るところが多い気がします。
今の私ではそれが何であるかまでわかりませんし、わかったところでそれを主張する気もありませんが、この地が様々な精霊を祀り守られているというパワーがある地であることは確かです。
バリの人々はそんな土地を大事にしているんですね。
仏陀を祀ったストゥーパ(仏塔)
敷地内には仏教の仏塔もあります。
仏塔の中ではお釈迦様が瞑想をなさっているようです。
バリでは、ヒンドゥー教が入ってきた時に同じくして仏教も伝来したそうです。
そこでこのようにヒンドゥーと仏教の建物が同じ敷地内にあるというのは珍しくないそうですよ。
因みに、バリではイスラム教も多いのですが、道路を挟んだ向かい側にはイスラムの立派なムスクがありました。
自然信仰には神様が沢山いるので、外から伝来される神様にもオープンな感じは日本と似ているのかもしれません。
動物モニュメントが沢山
ちょっと間抜けでおかしな動物のモニュメントが色んなところにありました。
これはタカ? ミミズク?
鯉や、亀、カエル、いちご、とうもろこし…
こちらのカエルは葉っぱの上でサーフィンしてるみたい(笑)
先生に尋ねてみると、いちごやとうもろこしは農産物だけど、動物はラーマヤーナ神話にでてくる動物なんだそう。
そういえばハヌマーン(孫悟空の元ネタ)もガルーダ(迦楼羅の元ネタ)もガネーシャ(象)も活躍していますもんね…
自然信仰は動物との距離が近く、大事にするんだなぁと改めて実感。
鹿ちゃんかわいい
先生が「ここに鹿いるよ」と案内してくれた、参道の中央。
柵の中にいるのに毛艶良いし、目が死んでない(失礼)し、愛想がいい!!
この写真の右下の方に笹でできたお皿が映ってるのですが、これはチャナンというお供え物です。
動物にもお供えをするなんてすごい。
先生が鹿を撫でると、気持ちよさそうにしていました。
先生はレイキマスター(しかも本場中国である程度まで試験を受けた)で、様々な気を操ることができますが無償ではありません。
それはお金ではありません。
彼は断食や瞑想をして自然の摂理とバランスをとっています。
聞いた話では、レイキマスターは皆そうやるものだそうです。
この話は、今回の修行でとても不思議なことが起こったのでまた次回詳しく記しますね!