ついに異変が起きました…
バリ島中部、ウブドの北にあるティルタエンプル寺院。
ここはバリヒンドゥーの6大寺院の中のひとつで、インドラ神が湧水を立たせて兵士を救ったという伝承がある寺院です。
2018年11月に魔女蜜猫がインドネシアのバリ島にて、瞑想・祈り・断食などの修行を行いました。
ティルタエンプル寺院
ティルタ=水、エンプル=聖なるという意味です。
10世紀頃、バリのワルマデワ王朝にて建設された寺院で、インドラの伝説では962年に湧き水の泉が発見されました。
この地に住む変身術と悪い魔法を使う魔王マヤデナワを討伐しようと軍を率いて戦うインドラ神。
皆が寝静まった夜中、マヤデナワ「そうだ毒池作ろう」
インドラ軍のキャンプの周りに毒池をこしらえました。
朝になってインドラが目覚めると毒殺されたり病気になっている兵士たち…
インドラ「ふぬう…!」と一振り彼の力によって大地の亀裂から治癒力のある湧き水が噴水…これがティルタエンプルと言われます。
(この戦いの終結はもうしばらく続きがあるようです、面白いのでぜひ読んでみてね)
因みに近くには故スカルノ大統領の別荘があるそうです。
水の神様とリンガーヨニ
ティルタエンプルは水の神様をお祀りする寺院ですが、寺院内の一番大切な場所にはリンガーヨニが祀られています。
リンガー=男、ヨニ=女という意味です。真ん中の象がそれを意味しており、子宝を望む人のための神様だそうで…
あれ? 日本でもそんな神様がいらっしゃる。つまり男根女陰信仰ですね。
そういえばお姿が確かに男性と女性の象徴ですね。
色にも意味があるそうで、ヴィシュヌ(北・水・黒)、シヴァ(東・風・白)、ブラフマー(南・火・赤)の三大神様を表すそうです。
わかりやすく三大神様の特徴を一言で表すと左から、創造、破壊、宇宙。
子宝って創造と宇宙の間の神様に挟まれた「芸術は爆発だー!」なんですね。生命の神秘!
(そして他にも寺院内にはインドラとバツーの神殿があります。 )
中心は自分、隣人は友達
先生が教えてくれた三大神のカラーや方位。
前回バリに来た時ゴアガジャ遺跡でも教わったのですがすごく疑問に思っていました。
西!どこ行った西!
そこで先生に聞いてみるとこう仰いました。
東は白で風、南は赤で火、西は黄色で土、北は黒で水。
真ん中は自分で、周りは友達。
友達の力で生きている。
これって四大属性のことですね。
しかも隣人が友人(つまり精霊)というのは結界を作る儀式や精霊召喚の考え方です。
隣人たちに力をお借りしながら行う魔術のやり方です。
アレイスター・クロウリーが晩年インドで瞑想修行したように、西洋魔術の根源はインドやヒンドゥーにあるのかもしれません。
考え方が似ていますもん。
沐浴できる神聖な湧き水
ここではバリヒンドゥー教徒でなくとも沐浴ができます。
私は今回は沐浴を行いませんでしたが(下記の事情参照のこと)、先生が教えてくれたルールはこちら
- 女性は生理中、妊婦さんとお産後はできない
- 肌を露出しない服装で行う(男性の上半身裸は良い)
- 身内に不幸があった者はできない
- お供え物をして、お祈りをしてから沐浴する
他にもいろいろあるみたいです。
もしかしたら宗派などにもよるのかもしれませんので、沐浴をする方はぜひ現地の人と行ってください。
蜜猫の異変
この日はバリ滞在5日目、最終日だったのです。
出国1週間前から風邪っぽい症状で額で風車がぶんぶんと回りっぱなしの私。
とうとうこの日、異変は起きたのだった…
当日の朝、先生に「ティルタエンプルに行きたい」と申し出、ホテルからそんなに遠くない場所なのに、車に乗ってしばらくしてから私はおかしかったのです。
まず額がぐるぐるして、頭蓋骨がカタカタと震える音が聞こえるのではないかというほどの眩暈。
そして胃が胸に押し上げてくるような吐き気。
これを私は車酔いかと考えましてね、我慢していました。
声を出して助けて貰おうにも声すら出ない程でしたので。
ようやっとティルタエンプルに到着し外を歩けば治るだろうと、車から降りたものの…
まっすぐに歩けず、地面はぐにゃぐにゃ波打ち、足の裏には大きいマシュマロかタコでも踏みつけているかのような感覚。
チケット売り場まで歩いたものの直立できず、縁石に座りこんでしまいました。
それを見た先生がしばらく背中をさすってくださったのですが、私は自分でもわからないうちに涙を流していました。
先生のレイキ
「何を見た?」と先生は問い続けましたが、私は気持ち悪さから意識が遠退きそうなのを必死に抑え、あうあう言うことしかできません。
私の周囲にはまほ婿氏をはじめ同行者と、そのうち現地のバリ人で人だかりができ、心配されているような会話が耳に残っています。
そして記憶があまりありませんが車に移動してから、先生がレイキを使ったのだと思います。
サンスクリット語が聞こえたのを覚えています。
背中に手をあてて、ペットボトルの水に何かを呟き、その水を指で額に3度程つけられました。
そしてその水をゆっくり飲みました。するとだんだん落ち着いてきたのです。
先生は「大勢の前ではレイキ使えないよ」と言っていました。
湧き水の中に大きな神様
ティルタエンプル寺院の中に今でもこんこんと湧き出る泉があるのですが、その中に大きな神様がいるのを見たのです。
何の神様なのか、その形が神様なのか、わかりません。
それは悪いものではありませんが、大きいのでとても強い力があります。
要するに私は「武者震い」をしたということなのでしょう。
そして先生は言いました。
どこへ行ったとしても、具合が悪くなったらこう言いなさい。
「私は何も知らないので、伝えたいことがあったらどうぞ教えてください。」
その感じは、何かメッセージがあるということだから。
よく日本では「この神社合わない」とか「この場所へ行くと具合悪い」というのは「神様に嫌われる・合わない」という意味に捉えることが多いと思います。
しかし修行の際には、具合が悪い時は何か見えないものからの強いメッセージがあるということだそうです。
嫌だから行かない・合わないということではなく、真摯に祈りなさい。
という先生の言葉に私はすんなり合点がいったのです。
今回は寺院で沐浴、お祈り、瞑想はできませんでしたが、それ以上の大事なことに気付かされたと思います。
次回はぜひ一連の儀式を行いたいです。