冷たい風が吹いてくる…
今宵は山形県の歴史や民衆信仰、伝説、逸話などからジャガラモガラへ研修へ行った話。
この地には不思議な風穴と、姥捨山や龍神様の信仰が残されているようです!
古くからある謂れが大好物な魔女たち。どんと来い超常現象!現代に見るオカルトを研究します。
ジャガラモガラとは?
ジャガラモガラは、将棋で有名な山形県天童市の山中にある変わった性質をもつ土地です。
東西90メートル、南北約250メートルにわたる広さで、標高約900メートル。
その間に深さ100mの大すり鉢状の窪地があり、つまり山と谷が近接している地層。
奇怪なジャガラモガラの名前も由来ははっきりしないと言われています。
風穴から涼しい風
して不思議なのは、30センチ程の風穴が大地に無数に空いており、そこから3~8℃の冷気が吹くということです。
実際に私たちも探訪した際に体感しました。
8月の真夏にも関わらず、本当に涼しいのです。
高い山は涼しいが、窪地は暑いのが普通
ここで山形県の気候について補足をば。
山形県は盆地といって山に囲まれた窪地になっており、夏の高温多湿がこもりやすい土地です。
真夏ともなればじめじめと暑い。
なのでジャガラモガラも山なら涼しいじゃん?と思うかもしれませんが、窪地ならば本来は暑いものなのです。
それが風穴からの冷気によってかなり涼しい。
この穴にスイカ入れて置きたいくらい涼しい。
地層の不思議
そんな涼しさなもので、窪地に近付くほど生えているのは高山植物ばかり。
そして雨が降っても窪地には水がたまらないのだそうです。
心霊スポット「姥捨山」
実はジャガラモガラ行きのきっかけは、地元の有名心霊スポットへ心霊探訪しようということでした。
ウェブで検索すると、ジャガラモガラが昔から姥捨山だという説が多々あるようです。
姥捨山だった山、というのは実際には田舎ではよくあったことです。
特に内陸部では、農作物が不作で狩猟もできない冬などは食いぶち減らしのためにあったようですね。
しかしジャガラモガラ一帯の地域は特に悪い気配はありませんでした。
どちらかと言えば神聖な雰囲気、と言うのが正しい。
自然がよく育ち守られているので霊(スピリット)がバランスよく保たれていると感じました。
雨が降っても窪地に溜まらないというのがまた、心霊としては不浄にならないのかと思いますね。
龍神様を祀る土地
ジャガラモガラは雨呼山とも言われています。
やはり内陸部は干ばつの被害が多いので、雨乞いの神聖な土地であったのでしょう、龍神を祀る神社や祠もあります。
龍神は現代では戦いの神とされていますが、古事記など元々は水神や川の神でした。
ジャガラモガラという名前を目にした時、私もこれは龍神の類か?と思ったくらいです。
ナダとか、ガラとか、ナガという単語は蛇や龍を表すものが多いって、天台宗を勉強した時に出てきたような。
と思ったら周囲にあるお寺は天台宗でした。
ということは、観音経や法華経にヒントがあるのかな?と調べて見ると、やはりシャガラが龍神様で、モガラが霊安所(墓所)の意味のようです。
祭壇や堂を神聖視して山の中に置かれますし、雨乞いの土地なら屋根をかけずに台だけ設置ということも有り得るでしょう。
自然への敬意としきたりを守る
本当に神様が棲むのか、真実の謂れは何なのか?ということを追求していくことはとても良いことではあるのですが、自然のものはある程度の領域からは踏み込んではならない、というのが魔女の掟です。
不思議な土地であり、動植物も自然のままに残り、私たちを支えてくださるということを知れただけでも大きなものです。
あとは、知らぬが仏。
その風穴がどこへ繋がっているのかは…ロマンなのですよ。
もしかするとファンタジーかもしれないし、邪神がいるかもしれない、夢の世界。
しかしながら龍神様と関係があるとすれば、その土地は自然に保たなければいけない。
それを汚す者には災いも起きるかもしれませんね。
昔の謂れやしきたりというのは、こうだから面白い。
皆様も軽んじることなかれ。